瑞松庵什物

ウェブ番号1004028  更新日 2021年2月26日

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払子

宇部市大字船木に所在する瑞松庵(曹洞宗)に伝わる払子と袈裟です。払子は禅僧が説法の際に手にする法具で、獣毛などの毛を柄につけたものです。「祝融山并払子縁起」(瑞松庵文書)の中で瑞松庵二世である定庵殊禅との深い関わりが描かれています。柄は濃い褐色の壇材を丁寧に削り出して、柄の端に八弁の蓮華文を刻み、そこから筋をひき、花瓶形をあわせた形を蓮台の間に挟むような意匠を彫り出しています。工作は正確で、形状、表面は美しく、過度な装飾がありません。優れた制作技術から室町時代、あるいは壇材などから中国明時代のものと考えられます。

写真:払子

袈裟

瑞松庵開山の石屋真梁所用と伝わり、代々の住持に受け継がれてきました。「法衣大事」(瑞松庵文書)では、法衣が心を伝え、釈迦や弥勒の身を包み、森羅万象を紋として、緒は米の一文字を表すとするなど、袈裟を象徴する内容が石屋真梁と定庵殊禅の間で問答されています。袈裟の生地は紺の単色で、麻製の丁寧に織られた九条袈裟です。袈裟の四隅には黄色の布が縫い込まれ、環をつける部分にも黄色の布が縫い込まれています。袈裟の環座や紐座の部分に複数の裂を重ね、そこに衣を付与した世代の名、花押、年などを墨書しています。

写真:袈裟1

写真:袈裟2

種別
宇部市指定有形文化財
指定年月日
2019年(令和元年)5月22日
所有者・管理者
瑞松庵
名称 カナ
ズイショウアンジュウモツ
所在地
宇部市大字船木1581番地

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