309号　大手電力会社をかたる電話勧誘。その契約で電気代は安くなりますか？

【事例】

「契約している大手電力会社を名乗るところから電話があり『今よりも安くなる電力プランが始まります。検針票を用意して契約番号を教えてください。』と言われ、契約番号を教えてしまった。後から不審に思い、直接電力会社に確認したら、プラン変更の電話勧誘はしていないと言われた。今日書類が届き、知らない電力会社と契約したことに気づいた。元の電力会社の契約に戻したい。」

【解説】

事例のように取引をしている業者と勘違いさせて、その関連事業を名乗るなど、事業者名を明確に伝えず、電気の契約を電話勧誘するケースがあります。

電気の契約を切り替えるには、検針票に記載されている顧客番号や供給地点特定番号が必要になりますが、営業員が検針票の記載事項を聞き出せれば、勝手に契約を切り替えることができてしまいます。

電気の契約切り替えについて勧誘されたら、事業者名や住所、電話番号を確認しましょう。電気の切り替えを検討する意思がなければ、検針票の記載事項は安易に教えず、きっぱり断りましょう。

電気の値上げに踏み切る電力会社もあり、電力会社の変更を考える時もあるかもしれません。電気の契約を変更する際は、料金プランや算定方法、解約条件などを聞き、自分に合っている内容か、比較検討してから決めましょう。電話勧誘販売に該当する契約で、契約書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、クーリング・オフが可能です。

契約について不安なときは、早めに消費生活センターに相談しましょう。