アルコールと健康
適度な飲酒は、気分をリラックスさせ、ストレス解消にもなりますが、アルコールは体に様々な悪影響を与えます。摂り過ぎれば、アルコール依存症や生活習慣病、がんなどを発症しやすくなります。適量の目安やお酒による健康障害を理解し、お酒と上手に付き合うことが大切です。
適正飲酒ってどれくらい?
厚生労働省が示している適正飲酒の量の目安は、1日平均純アルコール量20g程度です。純アルコール20gは概ね上の表の酒類の量となります。
※この量はあくまで目安です。飲酒習慣のない人に対してこの量を推奨するものではありません。また、次のいずれかに当てはまる方は目安より少ない量が適量です。
- 女性
- 高齢者
- 少量の飲酒で顔が赤くなる方(赤型体質)など
お酒の量(ml)×[アルコール度数(%)÷100]×0.8
(例)ビール中びん1本 500(ml)×[5(%)÷100]×0.8=20(g)
あなたの健康を守る12の飲酒ルール
- 飲酒は1日平均2ドリンク(=20g)以下
- 女性・高齢者は少なめに
- 赤型体質の人も少なめに
- たまに飲んでも大酒しない
- 食事と一緒にゆっくりと
- 寝酒は極力控えよう
- 週に2日は休肝日
- 薬の治療中はノーアルコール
- 入浴・運動・仕事前はノーアルコール
- 妊娠・授乳中はノーアルコール
- 依存症者は生涯断酒
- 定期的に健診を
アルコールが引き起こす健康障害
多量飲酒 | 一日平均純アルコール量 60g以上 |
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生活習慣病のリスクを高める飲酒 | 一日平均純アルコール量 男性:40g以上、女性:20g以上 |
適量以上の飲酒を続けると
高血圧
多量飲酒は、血圧を上げ、高血圧を引き起こします。高血圧の状態が続くと心臓や脳へも負担がかかり、心疾患や脳血管疾患へとつながります。
アルコール性肝障害
アルコール性脂肪肝をはじめとし、アルコール性肝炎、肝臓が線維化して硬くなる肝線維症、さらに飲み続けると肝硬変を発症します。また、肝臓がんのリスクも高まります。
慢性膵炎
膵臓の中の消化酵素が活性化され、膵臓から分泌される膵液が膵臓そのものを溶かしてしまいます。慢性膵炎が進行すると、すい臓がんのリスクも高まります。
がん
世界保健機関(WHO)は、飲酒は頭頸部(口腔・咽頭・喉頭)がん・食道がん(扁平上皮がん)・肝臓がん・大腸がん・女性の乳がんの原因となると認定しています。
急性アルコール中毒
短時間で多量飲酒をすると、肝臓でアルコールの分解が追いつかず、血中アルコール濃度が一気に上昇し、意識混濁、昏睡、嘔吐、低血圧など様々な症状がでます。
アルコール依存症
多量飲酒を長期にわたって飲み続けることが主な原因で発症する精神疾患の1つです。お酒をやめたくてもやめることができない、飲む量をコントロールできない等の症状により、仕事や家庭など生活面にも大きな支障がでます。
高齢者がお酒を飲むと
高齢者は、若い世代の人に比べて、体の水分が少なく、肝機能が低下しているため、アルコール血中濃度が上昇しやすいです。そのため、少量の飲酒量であってもアルコールの影響が大きいとされています。
また、生活習慣病以外の疾患も発症しやすくなり、飲酒により、その発症リスクが高くなります。
未成年者がお酒を飲むと
脳障害、急性アルコール中毒、アルコール依存症、精神的成長や心理的発達の停止、学校や職場での作業効率の低下など身体的、精神面、社会性への影響が出てきます。
妊娠している女性がお酒を飲むと
飲んだ量に関わらず、胎盤を通して赤ちゃんの体内にアルコールが直接運ばれてしまいます 。
知能の障害、精神発達の遅れ、低身長、低体重などの発育障害、特異な顔貌などの「胎児性アルコール症候群(FAS)」を引き起こしてしまう可能性があります。
また、流産や早産、分娩異常等も起こりやすくなります。
出前講座
アルコールの健康被害についての講話を行います。
対象は、10人以上の市民で構成する団体やグループです。
詳しくは出前講座メニュー表をご覧ください。
このページに関するお問い合わせ
健康福祉部 健康増進課
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