株式会社丸久　アルク西宇部店

株式会社丸久アルク西宇部店の障害者雇用について取材しましたのでご紹介します。

• 訪問日時：平成30年12月14日（金曜日）14時～15時
• 訪問者：宇部市障害者就労支援ネットワーク会議の就労支援ワーキングチームのメンバー　2名

会社紹介

• 所在地：防府市大字江泊1936番地
• 電話番号：0835-38-1511
• 従業員数：5300名（平成30年6月1日現在）
• 障害者数：97名（身体31名、知的56名、精神10名）

企業の概況

株式会社丸久は1954年防府に誕生しました。創業以来、「お客様、お取引先様、丸久の三位一体の信頼と融合により地域社会に貢献する」という経営理念のもと、食品スーパーマーケット事業を中心とし、その関連分野における事業を展開しています。

「普段の食生活のお手伝い」を通じて、地域の発展に寄与していきたいと考えています。

上司へのインタビュー

障害者雇用はいつからですか？

8年前の平成22年から障害者雇用を行っています。

雇用に当たって、会社の規定や体制作りなどをどのように整えられましたか？

総合支援学校や支援施設の実習の受け入れ窓口を本部に統一し、積極的な受け入れを実施しています。

また、各店舗の店長に対して障害特性を理解してもらうためのセミナーを実施しました。

採用して良かったと思うことは何でしょうか？また、社内にどのような変化がありましたか？

従業員の障害者に対する理解度が上がったと思います。雇用を進める以前は、「本当に仕事ができるのだろうか」といった偏見が、少なからずありました。

しかし、雇用を進め、障害があっても十分に仕事ができることが理解され、同じ仕事をする仲間として自然に受け入れられるようになっていったと感じています。

障害者雇用を検討されている他の企業へのアドバイスはありますか？

障害特性にもよりますが、仕事ができるようになるまでは健常者と比較して時間がかかることが多いですが、一度理解し、覚えてもらえると、健常者と変わらない仕事ぶりを発揮される方も多くいます。仕事ができないと早めに決めつけたり、あきらめたりせずに、根気強く指導していくことが重要だと感じています。

仕事を指導するうえで、上司の方はどのような配慮や工夫をされていますか？

いろいろな仕事を説明する際、わかりやすい言葉で、ゆっくりと話すようにしています。

他の企業、あるいは市民へのメッセージがあればお願いします。

弊社では、障害を持った従業員に対して、特別扱いをしたり、障害者のための新たな業務や部署を作りだすようなことはしていません。企業と障害者双方が少しずつ歩み寄ることで、現在ある業務の中で、その能力を発揮できるものがあると考えています。

そういった考えのもと、障害者雇用に取り組んだ結果、現在では障害を持った従業員が勤務することが特別なことではなく、ごく自然に受け入れられるようなりました。

障害者を特別扱いせずに、一つの個性と考え、企業も社会もその個性と向き合っていくことが大事だと思います。

社員の紹介

中山　瞳　様

• 年齢：26才
• 障害種別：知的障害
• 勤続年数：8年目

中山　瞳　様の職場風景

今の会社に入ろうと思ったきっかけ、理由はなんでしょうか？

体を動かす仕事が、自分にはあっていると思い、スーパーで働いてみたいと思いました。

今どのようなお仕事をされていますか？仕事の内容について教えてください。

お菓子や飲み物、雑貨商品を並べる仕事をしています。

商品によって作業が違うので、曜日ごとにお菓子の日、雑貨の日と決まっています。

仕事をして大変なこと、苦労していることはなんでしょう？

人と話すことが少し苦手です。また、商品によっては重たいものもあるので大変です。

仕事をして楽しいこと、うれしかったことはなんでしょう？

お昼休みに一緒に働いている人とお弁当を食べながら、テレビ番組のことや普段の様子を話したり、聞いたりすることが楽しいです。

毎日の仕事の上で特に気をつけておられることはなんでしょう？

仕事の前に、作業服が乱れていないかチェックするように気を付けています。

お休みの日は何をして過ごされていますか？

ショッピングに出かけたり、読書や絵を描いて過ごしています。

これから、就職活動をする人へ応援メッセージをお願いします。

学校生活と違って、社会人になるとつらいことや大変なこともありますが、一つ一つが勉強だと思って、頑張ってください。

編集後記

株式会社丸久アルク西宇部店様に取材のため訪問させていただきました。店長の松原様にはご多忙のなかご対応いただきまして、厚くお礼を申し上げます。「お昼休みに職場の方と話をするのが楽しい」というお話をうかがい、職場内の暖かい雰囲気を感じることができました。障害のあることを特別視することなく、従業員の方々が自然に受け入れていらっしゃることが印象的でした。