芦森工業山口株式会社

ウェブ番号1005275  更新日 2021年2月10日

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障害者雇用を実践している芦森工業山口の紹介

芦森工業山口株式会社についてご紹介します

  • 訪問日時:平成26年9月17日(水曜日)14時~16時
  • 訪問者:宇部市障害者就労支援ネットワーク会議の就労支援ワーキングチームメンバー6名

会社紹介

  • 所在地:山口市佐山3番地96
  • 電話番号:083-988-3260
  • 従業員数:271名(平成26年年8月31日現在)
  • 障害者数:8名(身体3名 知的2名 精神3名)

 

写真:芦森工業外観

写真:芦森工業 ネーム

企業の概要

芦森工業山口株式会社は、2008年11月に操業開始した自動車部品メーカーで、自動車用シートベルト、エアバック、バックル、ADJを製造しています。芦森工業株式会社100%出資の会社で、製品はマツダ車(デミオ、アテンザ、アクセラなど)の部品として使用されています。山口テクノパークの約3万平米の敷地に、第1工場、第2工場があり、45人のスタッフと226人の作業者の計271人が働いており、作業者226人のうち、161人が女性という明るいイメージの工場です。

メンバー写真

湯田工場長、鬼武係長と話をするチームのメンバー

鬼武総務グループ係長へのインタビュー

写真:鬼武係長

1 障害者雇用はいつからで、そのきっかけは何だったのでしょうか。

以前から車イスを利用している社員は1人在籍していましたが、平成22年7月の障害者雇用促進法の制度改正がきっかけとなり、積極的に障害者雇用に取り組み始めました。雇用の際は、ハローワークや障害者職業センター、宇部市の障害者就労支援事業所などに相談に乗っていただきました。

2 雇用にあたって、会社の体制をどのように整えられましたか。

宇部総合支援学校、山口南総合支援学校から実習生を受け入れて職場内の障害者に対する考え方を徐々に慣らしていきました。

総務グループに障害者職業生活相談員が2名いますが、今後は障害者の近くにいるラインの責任者に研修を受けてもらおうと考えています。

3 採用して良かったと思うことはなんでしょうか。また社内にどのような変化がありましたか。

採用当初は、従業員みんなが偏見を持っていたかもしれませんが、実際一緒に働いてみて、その考え方が違うことが分かりました。他の従業員と何も変わらない、例えば挨拶は一生懸命にされますし、普通は恥ずかしがって挨拶しないケースでも、普通に挨拶します。何かを思い出させてくれる良い刺激になっています。また、従業員の障害者への理解が高まったと思います。

4 障害者雇用を検討されている他の企業へのアドバイスはありますか。

職場実習を積極的に受け入れて、コミュニケーションを取ることでお互いを理解し、納得してから採用するのが良い方法だと思います。

5 障害者が仕事を始められた当初の様子はいかがでしたか。

実習から始めているので、入社当時にはもう仕事に慣れていました。他の従業員も同じなのですが、最初の頃は、何をするのにも戸惑いがありましたが、段々年月が経つと顔つきが変わってきました。多分、自信が付いたのではないかと思います。

6 仕事をする上で、上司の方はどのような配慮は工夫をされていますか。

手順書(写真が入っておりわかりやすく見やすい)に沿って作業を繰り返し教える。作業を実際にやってみせ、確認して次の作業に進みます。彼らは、わからないことを聴くのが苦手なので、上司側から声かけを積極的に行って話を聞きだすということを意図的に行っています。

7 他の企業、あるいは市民へメッセージがあればお願いします。

もっと日常的に障害者と触れあえる機会が増えれば良いと思います。お互いに信頼関係を作りあげることが大切だと思います。

社員の紹介

岩崎新二さん 31歳 障害種別:知的障害 勤続年数:1年

今の会社に入ろうと思ったきっかけ、理由は何でしょうか?

一人暮らしをするためにお金を貯めたかったから。

今どのようなお仕事をされていますか?仕事の内容について教えてください。

ライン周りで段ボールの回収や物を運んだりしています。

仕事をして大変なこと、苦労していることは何でしょうか?

特にありません。忙しい時は大変です。

仕事をして楽しいこと、うれしかったことは何でしょうか?

職場の皆さんから「頑張っているね」など声をかけてもらえることです。

毎日の仕事の上で特に気をつけておられることは何でしょうか?

製品をひっくり返さないように気を付けています。

今後はどのような内容の仕事をしてみたいですか?

今後も今の仕事を頑張って行きたい。また、クレーン、溶接等の資格を持っているので、それを生かした仕事もしてみたい。

これから、就職活動をする人へ応援メッセージをお願いします。

いろいろ大変だと思いますが、頑張ってください。

吉本健三郎さん 19歳 障害種別:精神障害 勤続年数:半年

今の会社に入ろうと思ったきっかけ、理由は何でしょうか?

いろんな方と仕事が出来るのがうれしいからです。

今どのようなお仕事をされていますか?仕事の内容について教えてください。

エアバックに部品をつける作業です。

仕事をして大変なこと、苦労していることは何でしょうか?

新しい仕事を覚えるのが大変です。新しい行程のスピードについていくのが大変です。

仕事をして楽しいこと、うれしかったことは何でしょうか?

いろいろな話が出来る事がうれしいです。

毎日の仕事の上で特に気をつけておられることは何でしょうか?

早寝、早起きを心がけています。

今後はどのような内容の仕事をしてみたいですか?

工場内の全部のラインのいろいろな工程を覚えたいです。

これから、就職活動をする人へ応援メッセージをお願いします。

仕事をすれば給料がもらえます。そのお金で欲しいものが買えて、いろんな所へ行けるので世界が広がります。頑張ってください。

大塚知温(ともあつ)さん 19歳 障害種別:精神障害 勤続年数:半年

今の会社に入ろうと思ったきっかけ、理由は何でしょうか?

ラインの組み立て作業が好きで、自分に向いていると思ったからです。

今どのようなお仕事をされていますか?仕事の内容について教えてください。

シートベルトのバックルを組み立てる作業をしています。

仕事をして大変なこと、苦労していることは何でしょうか?

作業の準備に時間がかかること。作業確認のためのチェックシートの記入に時間がかかることです。

仕事をして楽しいこと、うれしかったことは何でしょうか?

好きな組み立て作業が毎日できることです。

毎日の仕事の上で特に気をつけておられることは何でしょうか?

作業のペースを落とさないように集中しています。

今後はどのような内容の仕事をしてみたいですか?

シートベルトを作るラインで仕事をしてみたいです。

これから、就職活動をする人へ応援メッセージをお願いします。

実習に来てください。ぜひこの会社に入って、一緒に働きましょう。

湯田工場長からのコメント

写真:工場長

雇用している障害者の皆さんの実直で一生懸命な姿は、社員に対して良い刺激になっています。また、一緒に働く社員が障害者に対して過敏な対応をせず、自然に接していることも上手くいっている要因の一つです。今後は、障害者にしっかりと役割を持ってもらい、障害者が動かすラインを一つ作ってみたいとも考えています。

また、障害者雇用を更に進めるにあたっては、市民の皆さんが障害者とコミュニケーションをする場をもっと持っていただき、障害者への理解を深めることが大切であると考えています。

取材後記

障害者の決して手を抜かない、黙々と働く姿は、健常者に自然と何かを教えてくれますが、芦森工業山口でも同じ光景がありました。

「いつか障害者の方だけで一ラインすべてをまかすチームを作りたい。」と将来の夢まで語られた湯田工場長。お忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。障害者の特性をもっともっと活かしていけば、大きな夢が広がると思いました。

また、総務の鬼武係長さんからは、「多くのパート従業員が休憩時間になれば、すぐに休憩に入ってしまうが、ある障害者の方は休憩に入る前に、1人で残り、次の準備をしてから休憩に入っていた姿を見て、障害者に対する印象が大きく変わった社員がいました。」と教えていただきました。“接して”みて初めて気づくことがありますが、この“接して”みることがいかに大切なのか改めて感じさせられた取材でありました。

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