西部石油株式会社 山口製油所
障害者を雇用している西部石油株式会社 山口製油所の取り組み紹介
西部石油株式会社 山口製油所の障害者雇用について取材しましたので、ご紹介します。
- 訪問日時:平成27年2月19日(木曜日)13時30分~15時30分
- 訪問者:宇部市障害者就労支援ネットワーク会議の就労支援ワーキングチームメンバー6名
会社紹介
- 所在地:山口県山陽小野田市西沖5番地
- 電話番号:0836-88-1133
- 従業員数:400名(令和元年6月1日現在)
- 障害者数:9名(カウント数11名):身体障害者6名(カウント数8名)、精神障害者3名
- 障害者の雇用形態:正社員4名、契約社員5名
- 配属部署:試験分析部門2名、事務部門6名、技術部門1名
企業の概要
宇部、山陽小野田地域は、全国でも有数の産炭地として栄えました。戦後の急激なエネルギー革命の進展により、転換を迫られていた産炭地域の振興という地域社会の要望に応じ、石油製品および石油化学の原料を安定供給する石油精製会社として設立されたのが西部石油です。山口製油所は、宇部市、山陽小野田市にまたがる西沖干拓地を造成し、昭和44年(1969年)に操業を開始しました。
現在、193万平方メートルの敷地に日量12万バレルの原油処理能力と、385万キロリットルの貯油タンク群を保有する西日本有数の石油精製基地として、コンビナート各社に良質な製品を供給すると共に、昭和シェル石油グループの一翼を担って大きな飛躍を遂げています。
広い工場内を案内していただきました。写真は14万キロリットルの国家備蓄用原油のタンクです。
総務部 瀬川人事課長へのインタビュー
1 障害者雇用はいつからで、そのきっかけは何だったのでしょうか。
2012年度上期中に障害者3名が退職し、障害者雇用数が1名となったため、ハローワーク宇部に相談し障害者の紹介を受けました。2012年度に3名、2013年度に1名採用しました。精神障害者1名以外はすべて身体障害者です。
2 雇用にあたって、会社の規程や体制作りなどをどのように整えられましたか。
特に規程の制定等の体制作りはしていません。採用にあたっては親御さんとの面談を実施しました。
採用後は、人事課に一定期間配置し、本人の適性を見極めて正式な配属先を決めるとともに、支援体制として、一定期間、ジョブコーチの定期的な来社をお願いしました。
また、「障害者職業生活相談員資格認定講習会」に出席しました。
3 障害者が仕事を始められた当初の様子はいかがでしたか。
身体障害者は健常者と同じように業務を遂行しました。精神障害者については、あまり話しかけずに業務に集中してもらう、昼休みは1人にしてあげるなど、多少配慮を要しました。
4 障害者を指導するうえで、上司の方はどのような配慮や工夫をされていますか。
障害者の特性に合った業務を考えています。また、体調管理については、周りの者が良く見ておき、必要であれば勤務時間の短縮も考えています。
5 採用して良かったと思うことは何でしょうか。また、社内にどのような変化がありましたか。
障害者雇用に対する社員の偏見が払拭できました。
6 障害者雇用を検討されている他の企業へのアドバイスはありますか。
他社の障害者雇用の担当者を社員教育の場に招き、事例を紹介してもらうと社員の認識が変わります。
7 他の企業、あるいは市民メッセージがあればお願いします。
初めて雇用する場合は、他社の事例を学ぶことが有効な手段だと思います。特に、宇部市、山陽小野田市には障害者雇用に積極的な企業が多くあるので、参考にされると良いと思います。
社員の紹介
宮本太貴さん(24歳) 障害種別:身体障害 勤続年数:1年7ヶ月
今の会社に入ろうと思ったきっかけ、理由は何でしょうか?
ハローワークの紹介で入りました。
今どのようなお仕事をされていますか?仕事の内容について教えてください。
上司や同じ部署の方から頼まれた仕事をしています。勤務表の確認や書類作成等です。
仕事をして大変なこと、苦労していることは何でしょうか?
さまざまな事を頼まれますが、大変さは感じません。苦労しているのは電話対応です。喋るのが苦手で、つっかえたり、話したいのに言葉が出なかったりします。電話対応に限らず、言葉が出しにくいので苦労してます。
仕事をして楽しいこと、うれしかったことは何でしょうか?
手掛けていた仕事が終わって提出した時に、「ありがとう」と言ってもらえる事が一番嬉しいです。
職場の人間関係が良好なので楽しいです。
毎日の仕事の上で特に気をつけておられることは何でしょうか?
どんなに小さな事でも、気づいた事を確認・報告して、出来るだけミスが出ないように気を付けています。
今後はどのような内容の仕事をしてみたいですか?
今の仕事を続けていきたいです。
これから、就職活動をする人へ応援メッセージをお願いします。
障害があることを苦に思わず、ありのままを見せることです。自信を持って頑張りましょう。
北嶋宏行さん(21歳) 障害種別:身体障害 勤続年数:2年10ヶ月
今の会社に入ろうと思ったきっかけ、理由は何でしょうか?
瀬川課長から西部石油について説明を受け、是非入社したいと思いました。
今どのようなお仕事をされていますか?仕事の内容について教えてください。
各種石油製品、半製品の試験・分析を行っています。
仕事をして大変なこと、苦労していることは何でしょうか?
分析する油種ごとに試験項目が数多くあるので、覚えるのが大変です。
仕事をして楽しいこと、うれしかったことは何でしょうか?
先輩から指導を受けながら作業をしていましたが、すべての作業を一人で行えるようになったことが嬉しかったです。
毎日の仕事の上で特に気をつけておられることは何でしょうか?
データ管理システムにデータを入力するときに、ミスが無いように2~3回確認するように心掛けています。
今後はどのような内容の仕事をしてみたいですか?
未だ経験していない油種、試験項目があるので挑戦してみたいです。
これから、就職活動をする人へ応援メッセージをお願いします。
希望する会社、職種につけるように頑張ってください。
編集後記
宇部市と山陽小野田市の境界にある西部石油株式会社山口製油所様を取材のため訪問しました。取材後は、製油所内をご案内いただき、石油精製や石油備蓄について学びました。人事課の瀬川課長様、江本様にはご多忙のなか対応いただきまして厚くお礼を申し上げます。
西部石油株式会社山口製油所では、障害者雇用の担当者がセミナーや企業部会などに積極的に参加されるだけでなく、社内においても、近隣他社の障害者雇用担当者を招いて事例を学ぶなどの社員教育も実施していらっしゃいます。また、お話を伺う中、障害者の職場配置にあたっては、採用当初3ヶ月の間、人事課に配属し、人事課長をはじめとする担当者が本人の適性を見極めて配属先を決めるなど、障害者への配慮を感じることができました。
今回の取材の中で、会社としてもっと障害のある方を雇用したいという気持ちがある反面、事業所内の業務がマッチせずに苦労しているという正直な思いも打ち明けてくださいました。
インタビューさせていただいた障害者の方は、覚えることが多くて大変だと語りながらも、もっと多くのことに挑戦したいと楽しそうに働いている姿が印象的でした。
このページに関するお問い合わせ
健康福祉部 障害福祉課
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