愛グループ(株式会社日本セレモニー、株式会社トレーダー愛)
愛グループ(株式会社日本セレモニー及び株式会社トレーダー愛)の障害者雇用について取材しましたのでご紹介します。
- 訪問日時:平成30年3月20日(火曜日)13時~15時30分
- 訪問者:宇部市障害者就労支援ネットワーク会議の就労支援ワーキングチームと移行支援ワーキングチームのメンバー 計14名
会社紹介
- 所在地:下関市王喜本町六丁目4番50号
- 電話番号:083-283-0088
- 従業員数:
株式会社日本セレモニー 2419名(平成30年2月28日現在)
株式会社トレーダー愛 1342名(平成30年2月28日現在) - 障害者数:
株式会社日本セレモニー 38名(身体21名、知的6名、精神11名)
株式会社トレーダー愛 22名(身体7名、知的6名、精神9名)
企業の概況
- 愛グループ
- 本社 下関市王喜本町六丁目4番50号
- 設立 1972年(昭和47年)6月14日
- 資本金 4億円
- 事業内容
冠婚葬祭業をはじめ、ホテル・レストラン・介護・仏壇仏具やブライダルジュエリーの販売など様々な事業を全国展開している。
上司へのインタビュー
障害者雇用はいつからですか?
2007年から障害者雇用を行っています。2016年10月には専門の部署である「就業支援室」を立ち上げ、障害者雇用に積極的に取り組んでいます。
雇用に当たって、会社の規定や体制作りなどをどのように整えられましたか?
就業規則の休職規程を改定し、休職期間など柔軟な対応ができるようにしています。
また、体制づくりとしては、障害者を受け入れる店舗の所属長や一緒に働くスタッフに障害者雇用の必要性や支援機関との連携、受け入れる方の障害特性を知ってもらい、受け入れ態勢を整えました。
採用して良かったと思うことは何でしょうか?また、社内にどのような変化がありましたか?
就業支援室は、所属部署である人財開発部の業務を行うことが多いですが、他部署の業務を引き受けた際、「助かった」「頼んでよかった」と言われることが多くなり、就業支援室の皆さんのモチベーションに繋がっています。また、障害者雇用をしている部署の口コミにより「障害者雇用に協力できるよ」と言ってくれる所属長も出てきており、ゆっくりですが障害者雇用が社内に浸透してきたのではないかと感じています。
障害者雇用を検討されている他の企業へのアドバイスはありますか?
「配慮しなければならない」と思わないことではないでしょうか。自然な関わり方でいいと思います。ただ、仕事についての提案や悩みが話しやすい環境づくりは障害の有無に関わらず大切な取り組みであると考えます。
障害者が仕事を始められた様子はいかがでしたか?
当初は不安な表情をされていましたが、職場環境や一緒に働く仲間に慣れてくると、生き生きしたとても良い表情をされるようになりました。
仕事を指導するうえで、上司の方はどのような配慮や工夫をされていますか?
専任の担当社員を配置し、仕事の割り振り・進捗状況・何かあればすぐに相談できる環境を整えています。また、会社の概要やルール等を説明するオリエンテーションや座談会、職業セミナーなども開催し、障害者の方が安心して働き続けられる職場づくりをしています。
他の企業、あるいは市民へのメッセージがあればお願いします。
企業の環境や健常者の偏見、障害者個人の考えなど障害者雇用は難しいと思います。しかし、障害者の可能性を否定しないでください。可能性や伸びしろは必ず誰にでもあります。自分自身で、また他者が限界を決めないでください。愛グループには、様々な職種があります。障害の有無に関わらず、興味のある方に知ってもらい、活躍の場を提供できればと考えています。
社員の紹介
藤岡 達也 様
- 年齢:41才
- 障害種別:精神障害
- 勤続年数:2年
今の会社に入ろうと思ったきっかけ、理由はなんでしょうか?
会社のホームページを見て、管理業務に興味があり面接を受けました。
今どのようなお仕事をされていますか?仕事の内容について教えてください。
社内用指導テキストの修正や業務に使用するエクセルツールの効率化、書類の電子化などを行っています。
仕事をして大変なこと、苦労していることはなんでしょう?
障害による特性を持った方がいる職場なので、自分にできる仕事が同じように、他の人もできる、覚えられるとは限らない点が難しいと感じます。
仕事をして楽しいこと、うれしかったことはなんでしょう?
自分が提案したものが採用され、業務に活用されたときは達成感があります。
毎日の仕事の上で特に気をつけておられることはなんでしょう?
気持ちに余裕を持つこと、報告・連絡・相談をしっかり行うことを心がけています。
今後はどのような内容の仕事をしてみたいですか?
まだ請けたことがない部署の業務等、機会があれば取り組んでみたいです。
これから、就職活動をする人へ応援メッセージをお願いします。
就職活動の際に、「自分の病状や特性を他者に伝えることには抵抗を感じると思いますが、何も言わずに察してほしいというのは相手にとっても困難なことなんですよ」と職安の方に言われて目からうろこでした。私は元来内向的で、うつ病の症状が重たいときにはさらに内に閉じこもってしまうのですが、そうなる前に些細なことでも職場に伝えることで、症状が重くなる前に相談できる環境ができたと考えています。自ら歩み寄ること、一歩踏みだすことはとても困難なことです。ですが、それは職場の方も同じで、特性を持つ私たちに歩み寄ることは、私たちが思っている以上に配慮と指導の境目を探す葛藤があるのだと思います。だからこそ、まずは自分から「ここまでなら踏み込んで大丈夫ですよ」という線引きを伝えることが、円滑な関係性を構築する近道だと思います。こうした困難に立ち向かい、職場との相互理解が深まれば自分にとって働きやすい環境を得ることができるのだと実感しています。
舩越 由太郎 様
- 年齢:29才
- 障害種別:精神障害
- 勤続年数:6ヶ月
今の会社に入ろうと思ったきっかけ、理由はなんでしょうか?
ハローワーク下関での就労支援セミナーで、体験談を聞き入社しました。
今どのようなお仕事をされていますか?仕事の内容について教えてください。
書類のデータ化や伝票整理、シュレッダーなどの業務をしています。
仕事をして大変なこと、苦労していることはなんでしょう?
仕事を覚えて、慣れるまでが大変でした。
仕事をして楽しいこと、うれしかったことはなんでしょう?
効率よく仕事ができたときです。
毎日の仕事の上で特に気をつけておられることはなんでしょう?
効率よく仕事をするには、どのように動けばよいか考えながら仕事をしています。
今後はどのような内容の仕事をしてみたいですか?
パソコンを使った仕事にもっと取り組んでいきたいです。
これから、就職活動をする人へ応援メッセージをお願いします。
少しでも興味のある仕事や会社などがあれば、積極的に調べてみて下さい。
編集後記
愛グループ(株式会社日本セレモニー様及び株式会社トレーダー愛)に取材のため訪問させていただきました。人財開発部労務管理課の押村様・板井様には、ご多忙のなか対応いただきまして厚くお礼を申し上げます。愛グループでは、障害者雇用のための専門部署である「就業支援室」を設置され、障害者雇用に積極的に取り組まれておられます。障害種別に応じた職場配置や仕事についての提案や相談など、話しやすい環境づくりにも努めておられ障害者が安心して働くことができる職場だと感じました。
このページに関するお問い合わせ
健康福祉部 障害福祉課
〒755-8601 宇部市常盤町一丁目7番1号
- 障害者手帳、自立支援医療、用具の給付、福祉医療費の助成、特別障害者等の手当、福祉タクシー券、障害者バス優待乗車証、NHK受信料の減免、有料道路の通行料金割引、やまぐち障害者等専用駐車場利用証、バリアフリーに関すること
電話番号:0836-34-8314 ファクス番号:0836-22-6052 - 障害福祉サービス(介護給付及び訓練等給付、障害児通所給付)に関すること
電話番号:0836-34-8523 ファクス番号:0836-22-6052 - コミュニケーション支援・理解の促進、障害者の就労支援、障害者スポーツ・文化の振興に関すること
電話番号:0836-34-8342 ファクス番号:0836-22-6052 - 障害者に対する差別の解消に関すること
電話番号:0836-34-8527 ファクス番号:0836-22-6052