郷土料理・名物料理
郷土料理・名物料理
茶粥
瀬戸内海の沿岸部では、江戸時代に紀州の漁師が伝えたとされる茶粥が郷土料理として伝わり、東岐波や西岐波等では今も朝食に茶粥を食べる習慣が残っています。お茶は鎌倉時代に臨済宗を日本に伝えた栄西が効用を広め、江戸時代には一般に飲まれるようになりました。当時は県内各地で自家用にお茶が作られ、その一部が防長茶の名称で流通していました。現在では宇部市が県内最大のお茶の産地となっています。番茶で炊いたシンプルな茶粥の他、サツマイモや豆、かき餅、大根などを加えた茶粥もあります。
ゆうれい寿司(楠地区)
日本人が普通に白米を食べられるようになったのは戦後のこととされます。市史によると、明治時代の宇部では、普段は主食として麦飯や大根飯、小麦団子、そばがき等を食べ、正月や盆、稲刈りなど、年間十数日の式日だけ白米を食べていたとあります。吉部地域で継承されてきた「ゆうれい寿司」は、白米が食べられる嬉しさを全面に表現した押寿司で、表面に具材を置かないのが特徴です。幽霊の絵を色白で足のないように描くのは江戸時代以降なので、名前から江戸時代以降に作られた寿司と考えられます。
けんちょう
山口県の郷土料理「けんちょう」は、中国の「ケンチャン」という料理が名の起源とする説と、鎌倉の建長寺から伝わったという説があります。建長寺は北条時頼が開いた臨済宗の寺院で、当時は同じ宗派の寺院間交流が盛んだったので、建長寺で作られていた料理が同じ臨済宗の厚東の東隆寺に伝わり、けんちょうとして広まったのかもしれません。当時は料理に油を使う習慣がなく、最初に豆腐と大根等の具材を油で炒めるけんちょうは、当時の人々にとって、とても斬新な料理に感じられたと思われます。
竿まんじゅう(楠地区)
竿まんじゅうは吉部地域で室町時代からつくられているとされる餅菓子で、形状から薙刀餅(なぎなたもち)の別名があります。もち米ではなく、うるち米の米粉を使った餅菓子は全国的にも珍しく、生地とあんのバランスも良く、彩の美しい郷土の菓子です。竿まんじゅうは、宇部市吉部の農作物直売所「おいでませ吉部」で毎週第1・第3日曜に作られ、販売されています。
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